証憑(しょうひょう)
理解があやふやな言葉の定義についてのまとめ。
証憑
証憑(しょうひょう)とは、取引内容や取引条件などを明確にしその証拠となる書類。証憑とは、取引の立証を意味する書類を指す言葉。
会社法上の証憑書類の保存期間は原則10年。電子帳簿保存法上の領収書や見積書の保存期間は原則7年。
証憑書類は「見積書」、「注文書」、「納品書」、「請求書」、「領収書」などがある。
証憑書類の分類
「金銭のやり取りに関する書類」、「契約に関する書類」、「物品に関する書類」、「労働に関する書類」、「そのほかの書類」
帳票
帳票とは、「帳簿」と「伝票」のことを指す言葉。
私は過去に、システムから出力する表(帳簿でも伝票でもない)の書類で、「帳票」という言葉を使ったことがありました…
システムから出力する「請求書」や「納品書」は「帳票」ではなく、厳密には「証憑」ですね。
帳票は7~10年間の保管が義務付けられている。
仕訳入力
会計では「伝票」や「証憑」をもとに(きっかけ、ドリブン)、仕訳を入力する。
伝票
伝票とは、お金の動きを記録するもの。「入出金伝票」、「売上伝票・仕入伝票」、「振替伝票」
伝票式会計とは、仕訳帳を使って取引を記帳するのではなく、取引内容を簡易に示した「伝票」を使って記録する会計の方法です。
簿記の方法は2種類ある(手書きの時代にあった?)
- 仕訳帳を使うパターン→総勘定元帳に転記
- 伝票を使うパターン→(日計表を経由することもあり)→総勘定元帳に転記
現在は、どっちも併用しているということ?
会計ソフトに入力するとき、証憑の内容を入力(仕訳する)が、証憑がない場合は、伝票の内容を入力(仕訳する)ことがある。
販売管理システムによっては、売上を入力するときは、伝票の形式で入力する方式もある。
帳簿
帳簿は、社内の取引や経営状況を記したもの。つまり、簿記会計の成果物。
「仕訳帳」、「総勘定元帳」、「現金出納帳・預金出納帳」、「買掛帳・売掛帳」、「経費帳」、「固定資産台帳」
仕訳帳と総勘定元帳を「主要簿」といい、ほかのものを「補助簿」という。
まとめ
「証憑」は超大事。取引の証拠。経理上では、証憑から仕訳をおこす。
「伝票」も証拠のようなもの。証憑をもとに伝票を起こしている、つまり仕訳をしているようなもの(証憑がない伝票もある)。
決算書も帳簿と言えるか?
いいえ。
「帳簿」は会社の財政状況を把握するための書類で、同じ目的を持った書類に「決算書」がある。「決算書」とは「帳簿」にもとづいて決算期時点の数字を記した「財務諸表」のこと。取締役会や株主総会、監査役それぞれの承認を得て税務署に提出する。
「財務諸表」とは、一般的に決算書といわれる書類のうち、金融商品取引法で上場企業などに作成が義務付けられている書類のこと。
貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)、キャッシュフロー計算書(C/F)の3つを特に「財務三表」という。
株主資本等変動計算書(S/S)とは財務諸表の一つで、法改正前は貸借対照表としてまとめられていたものから純資産の部分を切り取り、その変動についてより詳しく記載したもの。
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