WinActor 7.2.1のOAuth2認証のGメール送信はファイルの添付ができない?

2021年4月23日

2021/4にVer.7.2.1がリリースされました。会社でWinActorを導入していますが、Ver6.3を利用しています。フル機能版を1ライセンスのみ契約中で、1台のWindows10で開発・実行しています。

Ver.7.2.1の特徴

いくつかの機能追加、改善がありますが、弊社はGoogleWorkspaceを契約していますので、GoogleWorkspace対応が非常に嬉しいです。Ver6から乗り換え検討のために、評価版をインストールしました。

  • Microsoft 365対応
  • Google Workspace対応
  • シナリオ雛型作成機能
  • WinActorStoryboardUI改善
  • 付箋のハイパーリンク対応
  • 呼び出し履歴、実行時間のコピー機能
  • ツールメニューの整理、マニュアルリンクの追加
  • Cloud Libraryの起動メニュー項目の追加

現状のWinActorの使い方

WinActorの使い方は人によってそれぞれですが、弊社の使い方を列挙しました。(ver7の使う予定ないものも含む)

  • WinActor Ver6.3
  • フル機能版1ライセンス
  • 実行、開発は専用のWindows10デスクトップ
  • PCの電源はつけっぱなし、スリープなし
  • モニタは23インチ
  • 開発者は1人
  • GoogleWorkspace契約
  • 完全自動化、止まらない仕組み
  • タスクスケジュールでバッチファイルからシナリオ起動
  • 処理結果をGmail通知(添付ファイル複数)
  • エラー発生時はGmail通知(エラー時の画面スクリーンショットを添付)
  • 処理結果をGoogleカレンダーに登録(正常、エラーで色分け)
  • ブラウザは基本、GoogleChrome
  • 画像マッチングを多用
  • エクセルマクロを多用
  • エミュレーションを多用
  • GoogleAppsScriptを多用
  • 自動記録は使わない
  • 上級者プログラマ向け"WinActorScenarioScript"は使わない
  • Web上の表情報取得ツール"テーブルスクレイピングライブラリ"は使わない
  • お気に入り機能は使わない
  • 初心者向けエディタ"WinActor Storyboard"は使わない
  • テキスト処理ツール"WinActorノート"は使わない
  • 画像認識ツール"WinActor Eye"は使わない
  • Cloud Libraryは使わない
  • サブルーチンは使わない
  • シナリオGotoで開始と終了の共通処理はまとめる
  • シナリオ呼び出しの使用は保留

まとめると「画像マッチングとエミュレーションとエクセルVBAとGoogleAppsScriptとGmailを利用して完全自動化する」という方針です。

WinActorの新しい機能は使っていないため、Ver6の機能で、やりたいことは満たしています。

WinActor Ver6ではGoogleWorkspaceのメール送信ができなくなるかも

WinActorでメール通知するために、メール送信.ums6ライブラリをカスタマイズして、複数の添付ファイルをメール送信しています。

GoogleWorkspaceには認証方式として、メールアドレスとパスワードを使用しています。この認証方式は、安全性が低いため、Googleは先進認証(OAuth 2.0)を推奨しています。

メールアドレスとパスワードの認証方式を利用するには、アカウントの設定画面から「安全性の低いアプリのアクセス」をオンにする必要があります。

「安全性の低いアプリのアクセス」の廃止

Googleは、ユーザー名とパスワードのみでGoogleアカウントにアクセスできる安全性の低いアプリのアクセスを2020年6月から制限し、2021年2月14日に廃止する予定でした。

よって、Gmail送信ができなくなるため、OAuth 2.0への移行が必要でしたが、コロナの影響で延期になりました。

「安全性の低いアプリによる接続」の無効化が当面延期へ
https://workspaceupdates-ja.googleblog.com/2020/04/blog-post_2.html

WinActor Ver6ではOAuth 2.0のGoogle認証がサポートされなさそうなので、Ver7をまっていましたが、Ver.7.2.1で「Google Workspace対応」とのことです!

Ver.7.2.1 の Google Workspace対応

早速、リリースノートを確認しました!

Ver.7.2.1では、Google Workspace対応にて、「サブシナリオ」と「API利用」のそれぞれの方式を提供しています。

サブシナリオ

(使い方)
サブシナリオタブの「02_GoogleWorkspace」から利用したいサブシナリオをフローチャートに配置
(利用ケース)
ブラウザでGoogle Workspaceのドライブ、スプレッドシートを利用していた業務を自動化する場合

API利用

(使い方)
ツールメニューの[Googleサインイン]設定後、ライブラリタブの「20_メール関連」から利用したいGmail関係ライブラリをフローチャートに配置
(利用ケース)
Gmailを利用していた業務を自動化する場合 ←これを試したい

Gmail 送受信シナリオ作成マニュアルを読む

インストール先にpdfのマニュアルがありました。

インストールフォルダ\WinActor_Documents\Japanese\Manual_by_Function\WinActor_Gmail_Scenario_Manual.pdf

マニュアルを確認すると、OAuth2をサポートしていました。😀

認証方式はOAuth2 に固定されていますので、ユーザーID とパスワードを使った認証
はサポートされておりません。

シナリオを作成

新規シナリオを作成し、Gmail送信のライブラリを配置しました。

添付ファイルの設定がない!?

プロパティを確認したところ、添付ファイルの項目がありません・・・😱

OAuth2認証でWinActorのGmail送信ライブラリでは、添付ファイルはひとつもできないのでしょうか。要件は複数のファイルを添付したいのですが…

ThunderBirdのメール送信は?

メールクライアントソフトのThunderBirdはOAuth2認証に対応しています。

WinActorのライブラリに「ThunderBirdメール送信」がありました。

調べてみましたが、エミュレーションでショートカットを使用して、メールを作成していました。

複数の添付ファイルもエミュレーションで可能とは思いますが、安定性が低そうです。

GoogleChromeのGmailにする?

エミュレーションで操作するなら、ブラウザのGmailでもいいかもしれません。ただし、こちらも安定性が疑問です。

エックスサーバーから送信する?

GoogleWorkspaceで、「安全性の低いアプリのアクセス」の廃止になった場合、OAuth認証はあきらめて、別のメールサーバーから送信する方法もアリです。例えば、契約中のエックスサーバー上の初期ドメインのメールアカウントからならパスワード認証で、いままで通りの方法で送信できそうです(送信元が会社ドメインじゃないのがデメリット)。

メール送信は今後の課題です。

Ver7への移行は検討中です。

Systemrpa

Posted by zzz