WinActor 7.2.1のOAuth2認証のGメール送信はファイルの添付ができない?
2021/4にVer.7.2.1がリリースされました。会社でWinActorを導入していますが、Ver6.3を利用しています。フル機能版を1ライセンスのみ契約中で、1台のWindows10で開発・実行しています。
Ver.7.2.1の特徴
いくつかの機能追加、改善がありますが、弊社はGoogleWorkspaceを契約していますので、GoogleWorkspace対応が非常に嬉しいです。Ver6から乗り換え検討のために、評価版をインストールしました。
- Microsoft 365対応
- Google Workspace対応
- シナリオ雛型作成機能
- WinActorStoryboardUI改善
- 付箋のハイパーリンク対応
- 呼び出し履歴、実行時間のコピー機能
- ツールメニューの整理、マニュアルリンクの追加
- Cloud Libraryの起動メニュー項目の追加
現状のWinActorの使い方
WinActorの使い方は人によってそれぞれですが、弊社の使い方を列挙しました。(ver7の使う予定ないものも含む)
↓
- WinActor Ver6.3
- フル機能版1ライセンス
- 実行、開発は専用のWindows10デスクトップ
- PCの電源はつけっぱなし、スリープなし
- モニタは23インチ
- 開発者は1人
- GoogleWorkspace契約
- 完全自動化、止まらない仕組み
- タスクスケジュールでバッチファイルからシナリオ起動
- 処理結果をGmail通知(添付ファイル複数)
- エラー発生時はGmail通知(エラー時の画面スクリーンショットを添付)
- 処理結果をGoogleカレンダーに登録(正常、エラーで色分け)
- ブラウザは基本、GoogleChrome
- 画像マッチングを多用
- エクセルマクロを多用
- エミュレーションを多用
- GoogleAppsScriptを多用
- 自動記録は使わない
- 上級者プログラマ向け"WinActorScenarioScript"は使わない
- Web上の表情報取得ツール"テーブルスクレイピングライブラリ"は使わない
- お気に入り機能は使わない
- 初心者向けエディタ"WinActor Storyboard"は使わない
- テキスト処理ツール"WinActorノート"は使わない
- 画像認識ツール"WinActor Eye"は使わない
- Cloud Libraryは使わない
- サブルーチンは使わない
- シナリオGotoで開始と終了の共通処理はまとめる
- シナリオ呼び出しの使用は保留
まとめると「画像マッチングとエミュレーションとエクセルVBAとGoogleAppsScriptとGmailを利用して完全自動化する」という方針です。
WinActorの新しい機能は使っていないため、Ver6の機能で、やりたいことは満たしています。
WinActor Ver6ではGoogleWorkspaceのメール送信ができなくなるかも
WinActorでメール通知するために、メール送信.ums6ライブラリをカスタマイズして、複数の添付ファイルをメール送信しています。
GoogleWorkspaceには認証方式として、メールアドレスとパスワードを使用しています。この認証方式は、安全性が低いため、Googleは先進認証(OAuth 2.0)を推奨しています。
メールアドレスとパスワードの認証方式を利用するには、アカウントの設定画面から「安全性の低いアプリのアクセス」をオンにする必要があります。
「安全性の低いアプリのアクセス」の廃止
Googleは、ユーザー名とパスワードのみでGoogleアカウントにアクセスできる安全性の低いアプリのアクセスを2020年6月から制限し、2021年2月14日に廃止する予定でした。
よって、Gmail送信ができなくなるため、OAuth 2.0への移行が必要でしたが、コロナの影響で延期になりました。
「安全性の低いアプリによる接続」の無効化が当面延期へ
https://workspaceupdates-ja.googleblog.com/2020/04/blog-post_2.html
WinActor Ver6ではOAuth 2.0のGoogle認証がサポートされなさそうなので、Ver7をまっていましたが、Ver.7.2.1で「Google Workspace対応」とのことです!
Ver.7.2.1 の Google Workspace対応
早速、リリースノートを確認しました!
Ver.7.2.1では、Google Workspace対応にて、「サブシナリオ」と「API利用」のそれぞれの方式を提供しています。
サブシナリオ
(使い方)
サブシナリオタブの「02_GoogleWorkspace」から利用したいサブシナリオをフローチャートに配置
(利用ケース)
ブラウザでGoogle Workspaceのドライブ、スプレッドシートを利用していた業務を自動化する場合
API利用
(使い方)
ツールメニューの[Googleサインイン]設定後、ライブラリタブの「20_メール関連」から利用したいGmail関係ライブラリをフローチャートに配置
(利用ケース)
Gmailを利用していた業務を自動化する場合 ←これを試したい
Gmail 送受信シナリオ作成マニュアルを読む
インストール先にpdfのマニュアルがありました。
インストールフォルダ\WinActor_Documents\Japanese\Manual_by_Function\WinActor_Gmail_Scenario_Manual.pdf
マニュアルを確認すると、OAuth2をサポートしていました。😀
認証方式はOAuth2 に固定されていますので、ユーザーID とパスワードを使った認証
はサポートされておりません。
シナリオを作成
新規シナリオを作成し、Gmail送信のライブラリを配置しました。
添付ファイルの設定がない!?
プロパティを確認したところ、添付ファイルの項目がありません・・・😱
OAuth2認証でWinActorのGmail送信ライブラリでは、添付ファイルはひとつもできないのでしょうか。要件は複数のファイルを添付したいのですが…
ThunderBirdのメール送信は?
メールクライアントソフトのThunderBirdはOAuth2認証に対応しています。
WinActorのライブラリに「ThunderBirdメール送信」がありました。
調べてみましたが、エミュレーションでショートカットを使用して、メールを作成していました。
複数の添付ファイルもエミュレーションで可能とは思いますが、安定性が低そうです。
GoogleChromeのGmailにする?
エミュレーションで操作するなら、ブラウザのGmailでもいいかもしれません。ただし、こちらも安定性が疑問です。
エックスサーバーから送信する?
GoogleWorkspaceで、「安全性の低いアプリのアクセス」の廃止になった場合、OAuth認証はあきらめて、別のメールサーバーから送信する方法もアリです。例えば、契約中のエックスサーバー上の初期ドメインのメールアカウントからならパスワード認証で、いままで通りの方法で送信できそうです(送信元が会社ドメインじゃないのがデメリット)。
メール送信は今後の課題です。
Ver7への移行は検討中です。
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