企業が利用する銀行サービスについてのメモ
企業は必ず銀行との取引が必要です。従業員への給与支払いや得意先からの入金、仕入先への支払いなどの業務があります。銀行の口座数が多いと、入出金の照会や資金の管理が大変です。
EB(エレクトロニックバンキングサービス)とは
EB(エレクトロニックバンキングサービス)は、利用企業のパソコンと銀行を電話回線等で接続して、振込や取引口座の照会を行うサービスの総称です。会社の経理の人が、銀行の窓口に行かなくても、パソコン上で、給与の振り込みなどの事務作業が行えます。しかも、手数料が窓口がより安いです。
EBは、金融機関との電子取引という意味です。IB(インターネットバンキング)やFB(ファームバンキング)の総称です。
IBはパソコン上の専用ソフトウェアかブラウザを利用して使う形式です。こちらのほうが手軽です。個人でもブラウザから利用できる銀行が多いです。
FBは企業内に設置した専用端末から銀行サーバーにアクセスする形式です。よりセキュアですが、手軽なIBのほうがいいのではないでしょうか。
ANSER(アンサー)とは
わたし個人も、インターネットバンキングを利用しています。ゆうちょダイレクト、UFJ Direct、とうしんWEBバンキングサービス。ほとんど利用していませんが、イオン銀行と楽天銀行の契約もあります。
ブラウザや専用アプリからログインすると、振り込みや照会が可能でとても便利です。当然、各サービスに別々にログインして操作する必要があります。
ANSERとは「Automatic answer Network System for Electronic Request」の略です。株式会社NTTデータが開発した共同利用型の決済ネットワークサービスのことです。企業の端末からの接続はNTTデータのANSERセンタが受け付け、各金融機関の情報システムへ取り次ぐことができます。
つまり、企業の経理の人は、複数の銀行の口座の残高を取得する際に、各銀行にログインしなくても、ANSERだけに接続すれば、あとはANSERが契約済みの各銀行から残高照会をしてくれます。
ANSER | NTTデータ https://www.nttdata.com/jp/ja/lineup/anser/
VALUX(バリュックス)とは
株式会社NTTデータが提供する銀行取引用のセキュアな回線接続サービスです。
これまで、INSネット(ディジタル通信モード)という電話回線でANSERセンタに接続していました。電話回線で一対一で接続するため、セキュリティは高いです。ISDNサービスの終了により、VALUXというサービスで、暗号化を利用したインターネットの接続になります。
ANSER-HT(VALUX)とANSER-SPC(VALUX)と全銀ファイル伝送(VALUX)
通信方式として3つあるそうです。
- ANSER-HT(VALUX)
- ANSER-SPC(VALUX)
- 全銀ファイル伝送(VALUX)
ANSER-HT(VALUX)に対応している銀行やソフトが多いと思います。違いは不明ですが、ANSER-HT(VALUX)が主流でしょうか。
BizHawkEye(ビズホークアイ)とは
BizHawkEyeとは、株式会社NTTデータの提供する金融決済用のセキュアな回線「VALUX」と、 専用Webブラウザを組合せた、マルチバンク対応のバンキングサービスです。
複数の銀行の口座を一括管理できます。
資金集中管理システム(VALUX対応版)
検索すると、いろいろな銀行からVALUX対応している資金集中管理システムがありmす。これは各銀行が開発しているのでしょうか。ググっただけでは不明でした。
資金集中管理システム(VALUX対応版)は、三菱UFJ銀行が提供しているソフトウェアです。資金移動、照会が可能です。三菱UFJ銀行へ接続可能な通信方式はANSER-HT(VALUX)のみです。
入出金明細照会をスケジュール実行してみた
資金集中管理システム(VALUX対応版)では、入出金明細照会をスケジュールで自動実行できます。ファイル出力形式を改行ありの全銀ファイルにしました。
全銀ファイルとは
全銀ファイルとは、全国銀行協会(全銀協)が規定する「全銀データフォーマット」に準じた固定長のテキストファイルのことです。CSV形式もありますが、正式にはテキスト形式です。業務の内容によって、固定長の長さ、項目が異なります。
⼊出⾦明細照会(全銀協規定形式)
レコードの内容
レコード長:200バイト
改行(CR LF)をつける場合:200バイトの後に2バイトで収容する
JISコード:JISコードまたはEBCDICコード
レコード区分
先頭の1バイトをデータ区分として、レコードの区分とします
- ヘッダレコード:1
- データレコード:2
- トレーラレコード:8
- エンドレコード:9
出現回数
- ヘッダレコード:口座数
- データレコード:明細数
- トレーラレコード:口座数
- エンドレコード:1回
以上です。
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